アイデンティティの確立
人間は生まれてから幼児期までの間に親との接触の中で、人間なら誰もが共通に持っている感覚や人間性を親と同一化するという過程で発達させる。これを「自己同一化」という。これにより人間として社会的適応をして生きていくための、人間なら誰もが共通に持つ当たり前の感覚や人間性はほぼ6才ぐらいで確立する。
そして「思春期」「青年期」に今度は「自己同一性」いわゆるアイデンティティを確立する。
アイデンティティの確立とは幼児期、児童期に発達させた人間なら誰もが共通に持ってる感覚や人間性をもう一度点検、見直しながら同時に「その人らしさ-個性」や独自性を発達させていく。
つまりアイデンティティとは人間としての共通性と個性とのバランスある統合を意味する。
別の言い方をすれば人間が人間社会の中で様々な人々と適度な交流がもて社会的適応をしながら同時に自分らしく生きていけるということを意味してる。
このバランス感覚は青年期の精神発達、そして大人になるためには重要なことである。
この自己同一化と自己同一性の発達がなんらかの障害で健康的に発達・確立しない時に「人格障害」をはじめとする様々な精神障害が起こる。
そしてそれは後になってやり直すのは非常に困難をともなうのである。