カウンセリングのすすめ

心理カウンセラー小林宏の散文

人間理解~共感的理解とは

カールロジャーズが発見して体系化した来談者中心療法の中心にあるものは人間理解のひとつである「共感的理解」である。

これは「相手が言いたいこと分かってもらいたいこと訴えてることを、言いたいままに分かってもらいたいままに訴えてるままに理解する」ということである。

日常生活で「ねぇ聞いて!聞いて!」というように、自分の経験や考え気持ちなどをどうしても誰かに話したいということはよくあることである。

そんな時は自分の言いたいことや分かってもらいたい気持ちをそのまま受け止めてもらいたいものだ。

この言いたいことや分かってもらいたい気持ちをそのまま理解して受け止めることを「共感的理解」という。

「ねぇ聞いて!聞いて!」そこには相手に伝えたい内容と、それに付随する気持ちが必ずあるだろう。

気持ちとは、驚き、喜び、淋しさ、怒り、失望、悲しみ、つらさ、もどかしさなどキリがない。

しかし人間が持つこの感情、情緒が受け止められなければ共感的理解は出来ない。

では私たちは自分の中の何を働かせたら相手の分かってほしい気持ちや心が理解出来るのだろうか?

人間の気持ちは知識や技術を駆使して分かるというものではない。

私たちは自分の感受性や人間性を働かせなければならないのである。

カウンセリングや心理療法にとって「共感的理解」は非常に重要な人間理解である。
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